2010年10月17日日曜日

Climb The Mind - ほぞ


今日の1枚は、Climb The Mind「ほぞ」です。

Climb The Mindは1999年結成の名古屋の3ピースのバンド。


今回の「ほぞ」は彼らの2ndフルアルバムになります。

いやぁこれは傑作ですね!名盤!

前作の「よく晴れた朝は地下を探索しに出かけよう」から、一皮剥けて完全な独自性を獲得してしまった感があります。

Climb The Mindを巡ってよく出るのは、「唄」というキーワードですが、今回のアルバムもその感情的で情緒的、そして優しいうたは健在です。さらにはギター/ボーカルの山内氏の書く歌詞が素晴らしく、レビュー等みても文学的だ、小説を読んでるみたいだなどの評価があります。僕個人の感想としては単語そして言葉の選択が絶妙だなと思いました。特に、1曲目の「ベレー帽は飛ばされて」で「おにぎり」という単語が出てきた時には度肝を抜かれました。

唄メロの方も馴染みやすいメロディーで、すぐ覚えられる曲ばかりですね。それは最初僕が聴いたときから変わりませんが。

ちょっと僕のClimb The Mind感を少し。

僕は今から2年前に、所属レーベルのStiffSlackのウェブショップで彼らを知り、何気なしにMyspaceを試聴しました。そしたらあまりのカッコよさにビックリした記憶があります。

当時は「シグナル」「優しいサイクルを」「サブカルチャーエンジニアリング」という今ではMyspaceで聴けない3曲だったんですが、eastern youthがマスロックを演奏しているような、それはとてもヒリヒリするものでした。変拍子・変展開でバカテクなんだけど、感情的でエモいという具合。

そして、前回の1stフルアルバムで、そのいわゆるマスロック的な要素は比較的に少なくなり、Karateなどが比較に出されるくらい「枯れ」たものになりました。この枯れを獲得したことにより、Climb The Mind独特の個性を持つようになったんだと思ってます。

話は戻り今回の「ほぞ」の話。これまでのエモいマスロックから、枯れて次の展開を注目していたんですが、完全にこれらの要素を完全に吸収していて、さらにはそこから彼ら自身の独自性を打ち出していっていますね。

演奏はギター、ベース、ドラムともに相当テクニカルで、さらにスゴイのはそれをひとつのストーリーとしてリスナーに聴かせる方向に持っていってることだと思ってます。


ストーリーと言っても、ファンタジーではなくてどれも生活感あふれるものばかり。 山内氏は高田渡が好きだと以前本人ブログで見たことがありますが、この高田渡の歌う生活感を山内氏のフィルターを通してClimb The Mindというバンドで見事に体現しています。

生活という日々のストーリーを奏でるバンドCimb The Mind。


つらつら書いてきましたが、結局言いたいのは、この「ほぞ」は日本語のロックの金字塔で名盤であるので聴きましょう!と言うこと。


さあみんなで「ほぞ」りましょうや!

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