2015年12月10日木曜日

My Best Album Of 2015

皆さんいかがお過ごしでしょうか。2015年も残すところ後数週間という時期になってまいりました。今年もこのブログは放置していましたが、せめて年間ベストだけでもと思い書かせていただきます。

今回のベストはトップ10のランキング形式で発表します!!

では、早速いきましょう!

どりゃー!



10.Pile - You're Better Than This(Exploding In Sound/Fierce Panda)

ボストンの4人組ポストハードコアバンド。地元のローカルなパンクシーンではレジェンドでヒーロー的なバンドみたいです。僕は今回のこのアルバムから知りました。まず言いたいのは1曲目のThe World Is Your Motelのインパクトがスゴい!フラストレーションを爆発させたようなこの1曲の強みだけで今回のベストに入れたと言っても過言ではないくらい。前のめりでアグレッシブに展開していく硬質なパンクサウンドは熱くてカッコよくて痺れます。そして前のめりな曲調の曲が実はこの1曲目だけなんですよ。そこもまたスゴい!後の残りの曲はじわじわと盛り上げていくようなスケール感のある曲になっています。最初に改心の豪速球を投げられてしびれているところに更に真骨頂を見せつけてくるようなアルバムの展開ですね。今後ライブを観たいと思わされるバンドです。カッコいい!


09.Protomartyr - The Agent Intellect(Hardly Art)

デトロイトの4人組ダークポストパンクバンドの3rdアルバム。カッコいいですねー!でもなんか不思議な感覚。メロディを歌わない吐き捨てる様なボーカルスタイルなんですけどしっかりとメロディが聞こえてきてポップに聞こえる。ボーカルを引き立てるバックの演奏が引き出しが多くとても旨いんですね。クールと熱っぽさ、そしてポップとシリアスとの加減のバランス感覚がとても優れている。ところでこのバンドのボーカルは中年の太ったおじさんなんですけどそれがまたこのバンドのキャラクターと個性になっていて僕なんかはとても勇気をもらえます。それはさておき今回の3rdアルバムはProtomartyrの新たな可能性を高々と掲示したような素晴らしいアルバムだと思います。そしてライブが観たい!


08.Palm - Trading Basics(Exploding In Sound)

10位のPileもそうですしこの後のランキングでも2枚選出したのですがExploding In Sound Recordsというレーベルがかなり熱いです。2015年もオルタナティブ最前線なバンドのリリースが続いてかなり信頼をおいているレーベル。その中でもこのフィラデルフィアの4人組バンドPalmはこのレーベルの中でもかなり独特。どうやって曲を作ってるんだろう?と首をかしげてしまうくらい一筋縄ではいかない変な曲展開をしてます。計算しているのかもよくわからない奇天烈さ。尖ってるんだけどファニーでポップな要素もあるし全く掴めない。でも難解というわけでもないし。もはやよくわからないコズミックでスペーシーな感じも出ていますね。聴いていると???というクエスチョンマークが頭のなかで浮かんでくるでしょう。そうして何これ?と引っかかるうちにめちゃくちゃハマるというパターンです。個人的にはポップさとキチガイな感じが同居しているという点でDeerhoofに共通項を感じましたが引き合いに出せるバンドは少ないと思います。独特。あと女性メンバーがいるのですが全く可愛らしい感じになってないのもよいです。


07.White Reaper - White Reaper Does it Again(Polyvinyl)

ケンタッキーはルイビルの4人組ガレージポップバンド。いやーいいですね!聴いててワクワクしますしエネルギーがほとばしっています。音的にはThe Exploding HeartsとThe Get Up KidsとTy Segallを折衷して50sのアメリカンポップスやサーフのエッセンスをさらにミスフィッツのようなホラーテイストもちょっぴり隠し味に加えたような感じ。わかりにくいかもですが一言でいうと見事な音楽をやっているということです。キーボードのメンバーがメロディを自由に弾いていてハードになりがちな音にポップさと楽しさを与えていますね。元気があって聴いていて楽しいというのが一番いいです。Polyvinylというレーベルからリリースなのもグー。



06.Deerhunter - Fading Frontier(4AD)

Deerhunterの2015年作。いいですね!Deerhunter!このバンドの肝はメロディと浮遊感だと思っています。今回のアルバムのサウンドはスッキリとシャープになっているんですけどその肝である2つの要素はさらに際立っています。でもそういう音の説明はまず不要な素晴らしいニューアルバムだと思います!9曲で40分以下という尺も飽きさせずリピートして聴けてポイント高いですね。



05.The Cairo Gang - Goes Missing(God?)

Bonnie 'Prince' Billyとの共作でおなじみという枕詞がこの方の紹介のされかたですけど僕はこのアルバムで初めて聴きました。Drag Cityの傘下でTy Segallが主催のレーベルGod?からのリリース。前途の共作の音源やソロの過去作との比較はまったくできないのですけどこのGoes Missingはとてもいい。The Byrdsスタイルのアメリカンロックを若干ひねくれながらも正しく引き継いでる。甘酸っぱいメロディがまたポイント高い。楽曲ごとに曲調や録音のスタイルが違うのがそれぞれの曲を際立たせていますね。今後、末長く愛聴できるよう大好きなアルバムになりました。



04.Palehound - Dry Food(Exploding In Sound)

Exploding In Soundの中では2015年一番の売れ線でレーベルのBandcampでもこのDry Foodのフィジカル音源が軒並みソールドになっている現在です。そんなPalehoundは女性gt,voがフロントマンの3人組バンド。Speedy Ortizにも比較されるようなオルタナティブなサウンド。Speedy Ortizのようにメロウでセンチメンタルな要素も結構前面に押し出されていてそこが魅力になっています。女性voのパーソナルな葛藤を歌詞やサウンドに乗せて歌っているような様子でそこらへんはグランジスピリットを感じますね。時には激しく、時に切なく、そして熱さを冷ますようにひたすらダウナーになったりと曲が多彩。個人的には後半のひたすらダウナーかつノスタルジックになっていく展開がとてもたまりません。2015年でも注目盤だしこの先のこのバンドの展開も楽しみです。



03.Sufjan Stevens - Carrie & Lowell(Asthmatic Kitty)

このアルバムは2015年の初頭にリリースされましたけど出た当初から各メディアのベスト入りも確実だった2015年でも最重要盤ですね。それは僕の選ぶベストでも例外ではなかった。1曲目のイントロと歌い出しだけ聴いて絶対これは名盤だ!と確証できるようなある種のインパクトがありましたね。扱う題材がとてもシリアスで全体的には暗い内向きなムードが漂うアルバムですけどうたと演奏が本当に綺麗で繊細なのが素晴らしいなと思います。惜しいなと思った点はカジュアルかつ気軽には聴けないという点ですね。ただそれだけ荘厳な雰囲気を出しているというわけですからアーティストとしての手腕がいかんなく発揮されているということの裏返しになっているということは大いに言えます。



02.Twerps - Range Anxiety(Merge/Chapter Music)

オーストラリアはメルボルンの男女4人組バンド。Flying Nunリバイバルで沸騰しているオージーインディが今熱い!そして、その中心にいるのは間違いなくこのTwerpsです。ノスタルジックで甘酸っぱくて人懐っこいメロディを乗せたうた。そして熱いんだけどそれをヒラリとかわすように演奏される肩の力が抜けてリラックスしたポップサウンドは現在のオージーインディシーンの活況と音を見事に掲示しているようでグッときます。Flying Nun RecordsのThe Batsにかなりの共通項を感じますけどTwerpsもThe Batsみたいに末長く活動してもらいたいバンドだと思っています。今作はまずはその試金石になるような素晴らしいアルバムだと思います。今後も楽しみ!


01.Leapling - Vacant Page(Exploding In Sound/Inflated)

ニューヨークはブルックリンのバンド。Exploding In Soundからのリリースです。決して交わらない相反する要素が音のなかに混在するところが聴いていて素晴らしいなと思います。混沌と秩序、不安と安心、 緊張と緩和、冷たさと優しさなどといった対岸に存在するはずの要素が見事にブレンドされていて聴いてるとさまざまな感情が沸いてきて揺さぶられます。ラウンジのBGMでかかっていてもいいようなお洒落な要素も持ってるので聞き流せる感じもあるんですけどよく聴いているととんでもなく深遠なことに気づいて驚きます。ひとえにセンスがあると片付けるのはナンセンスですけど本当に才能がありますね。今年はこのアルバムをずっと聴いてました。ベストです。



以上、今年のベスト10でした。

選定の基準としてはよく聴いたアルバムという点と同じバンドでも過去作と比較して1番の出来だったなど色々と吟味した結果こういう感じになりました。

2015年は音源以外でも奇跡的な来日が多くて音源と共にライブも楽しめてとても素晴らしい年になりました。

来年もいい年になると嬉しいなと思います。

それでは皆さん、よいお年をー!

2015年3月9日月曜日

Coasting - You're Never Going Back

こんばんは。お久しぶりです。
僕は元気でやってます。

今日の1枚を紹介します。
Coastingというバンドの2011年作、You're Never Going Backというアルバムです。

どんなバンドか簡単に紹介するとCoastingはアメリカのギターボーカル女子とドラムコーラス女子の女子2人編成のバンドです。 


メンバーはギターが元Dream Diaryで現在ではNotsというバンドでも活動してるMadison FarmerさんでドラムがVivian Girlsの3代目ドラマー(らしい)のFiona Campbellさんです。

ざっくりとこんな感じですね。

音のほうは現在のUS INDIE ROCKのデュオ編成の趨勢な感じの音を出してます。例えばNo AgeやJapandroidsなどと言ったバンドに近くざらついたアメリカっぽいオルタナ感が色濃く出ていますね。

そして特筆すべきはメロディがいい!なんとも言えない郷愁感と夕暮れ感が混じったような独特の世界観のメロディに掴まれます。すべてはYou're Never Going Back「あなたは二度と戻ってこない」というセンチメンタルなアルバムのタイトルが物語っているような気がします。切ない曲が多いんですね。

僕がアルバムの中で特に好きなのはFor Hoursという曲なのですがこの曲は本当に素晴らしい!夕暮れ時に海辺に沈む夕陽に向かって切ないけどギターをかき鳴らして歌い叫ぶみたいな印象です。沁みるカッコよさですね!
 


その他の曲もBandcampで全曲フル試聴できます。どの曲も好きですねー。最高!



CoastingはRiot Grrrlや女子ボーカルのINDIE ROCK、そしてデュオ編成ものなどお探しの方にかなりオススメです!

2014年の11月には再結成のライブをした模様です。また音源を出して欲しいですね。ライブも観てみたい!

今日はCoastingのアルバムの紹介でした。
ではまた〜!

AOTY 2021(年間ベストアルバム)

どうもです。お久しぶりです。 今年は年間ベストをちゃんと決めようと思って選びました。 前置きはおかずいってみましょう。 それでは!2021年のベストアルバムTOP10です。 10.Nation of Language - A Way Forward(11/5 P...