2015年12月10日木曜日

My Best Album Of 2015

皆さんいかがお過ごしでしょうか。2015年も残すところ後数週間という時期になってまいりました。今年もこのブログは放置していましたが、せめて年間ベストだけでもと思い書かせていただきます。

今回のベストはトップ10のランキング形式で発表します!!

では、早速いきましょう!

どりゃー!



10.Pile - You're Better Than This(Exploding In Sound/Fierce Panda)

ボストンの4人組ポストハードコアバンド。地元のローカルなパンクシーンではレジェンドでヒーロー的なバンドみたいです。僕は今回のこのアルバムから知りました。まず言いたいのは1曲目のThe World Is Your Motelのインパクトがスゴい!フラストレーションを爆発させたようなこの1曲の強みだけで今回のベストに入れたと言っても過言ではないくらい。前のめりでアグレッシブに展開していく硬質なパンクサウンドは熱くてカッコよくて痺れます。そして前のめりな曲調の曲が実はこの1曲目だけなんですよ。そこもまたスゴい!後の残りの曲はじわじわと盛り上げていくようなスケール感のある曲になっています。最初に改心の豪速球を投げられてしびれているところに更に真骨頂を見せつけてくるようなアルバムの展開ですね。今後ライブを観たいと思わされるバンドです。カッコいい!


09.Protomartyr - The Agent Intellect(Hardly Art)

デトロイトの4人組ダークポストパンクバンドの3rdアルバム。カッコいいですねー!でもなんか不思議な感覚。メロディを歌わない吐き捨てる様なボーカルスタイルなんですけどしっかりとメロディが聞こえてきてポップに聞こえる。ボーカルを引き立てるバックの演奏が引き出しが多くとても旨いんですね。クールと熱っぽさ、そしてポップとシリアスとの加減のバランス感覚がとても優れている。ところでこのバンドのボーカルは中年の太ったおじさんなんですけどそれがまたこのバンドのキャラクターと個性になっていて僕なんかはとても勇気をもらえます。それはさておき今回の3rdアルバムはProtomartyrの新たな可能性を高々と掲示したような素晴らしいアルバムだと思います。そしてライブが観たい!


08.Palm - Trading Basics(Exploding In Sound)

10位のPileもそうですしこの後のランキングでも2枚選出したのですがExploding In Sound Recordsというレーベルがかなり熱いです。2015年もオルタナティブ最前線なバンドのリリースが続いてかなり信頼をおいているレーベル。その中でもこのフィラデルフィアの4人組バンドPalmはこのレーベルの中でもかなり独特。どうやって曲を作ってるんだろう?と首をかしげてしまうくらい一筋縄ではいかない変な曲展開をしてます。計算しているのかもよくわからない奇天烈さ。尖ってるんだけどファニーでポップな要素もあるし全く掴めない。でも難解というわけでもないし。もはやよくわからないコズミックでスペーシーな感じも出ていますね。聴いていると???というクエスチョンマークが頭のなかで浮かんでくるでしょう。そうして何これ?と引っかかるうちにめちゃくちゃハマるというパターンです。個人的にはポップさとキチガイな感じが同居しているという点でDeerhoofに共通項を感じましたが引き合いに出せるバンドは少ないと思います。独特。あと女性メンバーがいるのですが全く可愛らしい感じになってないのもよいです。


07.White Reaper - White Reaper Does it Again(Polyvinyl)

ケンタッキーはルイビルの4人組ガレージポップバンド。いやーいいですね!聴いててワクワクしますしエネルギーがほとばしっています。音的にはThe Exploding HeartsとThe Get Up KidsとTy Segallを折衷して50sのアメリカンポップスやサーフのエッセンスをさらにミスフィッツのようなホラーテイストもちょっぴり隠し味に加えたような感じ。わかりにくいかもですが一言でいうと見事な音楽をやっているということです。キーボードのメンバーがメロディを自由に弾いていてハードになりがちな音にポップさと楽しさを与えていますね。元気があって聴いていて楽しいというのが一番いいです。Polyvinylというレーベルからリリースなのもグー。



06.Deerhunter - Fading Frontier(4AD)

Deerhunterの2015年作。いいですね!Deerhunter!このバンドの肝はメロディと浮遊感だと思っています。今回のアルバムのサウンドはスッキリとシャープになっているんですけどその肝である2つの要素はさらに際立っています。でもそういう音の説明はまず不要な素晴らしいニューアルバムだと思います!9曲で40分以下という尺も飽きさせずリピートして聴けてポイント高いですね。



05.The Cairo Gang - Goes Missing(God?)

Bonnie 'Prince' Billyとの共作でおなじみという枕詞がこの方の紹介のされかたですけど僕はこのアルバムで初めて聴きました。Drag Cityの傘下でTy Segallが主催のレーベルGod?からのリリース。前途の共作の音源やソロの過去作との比較はまったくできないのですけどこのGoes Missingはとてもいい。The Byrdsスタイルのアメリカンロックを若干ひねくれながらも正しく引き継いでる。甘酸っぱいメロディがまたポイント高い。楽曲ごとに曲調や録音のスタイルが違うのがそれぞれの曲を際立たせていますね。今後、末長く愛聴できるよう大好きなアルバムになりました。



04.Palehound - Dry Food(Exploding In Sound)

Exploding In Soundの中では2015年一番の売れ線でレーベルのBandcampでもこのDry Foodのフィジカル音源が軒並みソールドになっている現在です。そんなPalehoundは女性gt,voがフロントマンの3人組バンド。Speedy Ortizにも比較されるようなオルタナティブなサウンド。Speedy Ortizのようにメロウでセンチメンタルな要素も結構前面に押し出されていてそこが魅力になっています。女性voのパーソナルな葛藤を歌詞やサウンドに乗せて歌っているような様子でそこらへんはグランジスピリットを感じますね。時には激しく、時に切なく、そして熱さを冷ますようにひたすらダウナーになったりと曲が多彩。個人的には後半のひたすらダウナーかつノスタルジックになっていく展開がとてもたまりません。2015年でも注目盤だしこの先のこのバンドの展開も楽しみです。



03.Sufjan Stevens - Carrie & Lowell(Asthmatic Kitty)

このアルバムは2015年の初頭にリリースされましたけど出た当初から各メディアのベスト入りも確実だった2015年でも最重要盤ですね。それは僕の選ぶベストでも例外ではなかった。1曲目のイントロと歌い出しだけ聴いて絶対これは名盤だ!と確証できるようなある種のインパクトがありましたね。扱う題材がとてもシリアスで全体的には暗い内向きなムードが漂うアルバムですけどうたと演奏が本当に綺麗で繊細なのが素晴らしいなと思います。惜しいなと思った点はカジュアルかつ気軽には聴けないという点ですね。ただそれだけ荘厳な雰囲気を出しているというわけですからアーティストとしての手腕がいかんなく発揮されているということの裏返しになっているということは大いに言えます。



02.Twerps - Range Anxiety(Merge/Chapter Music)

オーストラリアはメルボルンの男女4人組バンド。Flying Nunリバイバルで沸騰しているオージーインディが今熱い!そして、その中心にいるのは間違いなくこのTwerpsです。ノスタルジックで甘酸っぱくて人懐っこいメロディを乗せたうた。そして熱いんだけどそれをヒラリとかわすように演奏される肩の力が抜けてリラックスしたポップサウンドは現在のオージーインディシーンの活況と音を見事に掲示しているようでグッときます。Flying Nun RecordsのThe Batsにかなりの共通項を感じますけどTwerpsもThe Batsみたいに末長く活動してもらいたいバンドだと思っています。今作はまずはその試金石になるような素晴らしいアルバムだと思います。今後も楽しみ!


01.Leapling - Vacant Page(Exploding In Sound/Inflated)

ニューヨークはブルックリンのバンド。Exploding In Soundからのリリースです。決して交わらない相反する要素が音のなかに混在するところが聴いていて素晴らしいなと思います。混沌と秩序、不安と安心、 緊張と緩和、冷たさと優しさなどといった対岸に存在するはずの要素が見事にブレンドされていて聴いてるとさまざまな感情が沸いてきて揺さぶられます。ラウンジのBGMでかかっていてもいいようなお洒落な要素も持ってるので聞き流せる感じもあるんですけどよく聴いているととんでもなく深遠なことに気づいて驚きます。ひとえにセンスがあると片付けるのはナンセンスですけど本当に才能がありますね。今年はこのアルバムをずっと聴いてました。ベストです。



以上、今年のベスト10でした。

選定の基準としてはよく聴いたアルバムという点と同じバンドでも過去作と比較して1番の出来だったなど色々と吟味した結果こういう感じになりました。

2015年は音源以外でも奇跡的な来日が多くて音源と共にライブも楽しめてとても素晴らしい年になりました。

来年もいい年になると嬉しいなと思います。

それでは皆さん、よいお年をー!

2015年3月9日月曜日

Coasting - You're Never Going Back

こんばんは。お久しぶりです。
僕は元気でやってます。

今日の1枚を紹介します。
Coastingというバンドの2011年作、You're Never Going Backというアルバムです。

どんなバンドか簡単に紹介するとCoastingはアメリカのギターボーカル女子とドラムコーラス女子の女子2人編成のバンドです。 


メンバーはギターが元Dream Diaryで現在ではNotsというバンドでも活動してるMadison FarmerさんでドラムがVivian Girlsの3代目ドラマー(らしい)のFiona Campbellさんです。

ざっくりとこんな感じですね。

音のほうは現在のUS INDIE ROCKのデュオ編成の趨勢な感じの音を出してます。例えばNo AgeやJapandroidsなどと言ったバンドに近くざらついたアメリカっぽいオルタナ感が色濃く出ていますね。

そして特筆すべきはメロディがいい!なんとも言えない郷愁感と夕暮れ感が混じったような独特の世界観のメロディに掴まれます。すべてはYou're Never Going Back「あなたは二度と戻ってこない」というセンチメンタルなアルバムのタイトルが物語っているような気がします。切ない曲が多いんですね。

僕がアルバムの中で特に好きなのはFor Hoursという曲なのですがこの曲は本当に素晴らしい!夕暮れ時に海辺に沈む夕陽に向かって切ないけどギターをかき鳴らして歌い叫ぶみたいな印象です。沁みるカッコよさですね!
 


その他の曲もBandcampで全曲フル試聴できます。どの曲も好きですねー。最高!



CoastingはRiot Grrrlや女子ボーカルのINDIE ROCK、そしてデュオ編成ものなどお探しの方にかなりオススメです!

2014年の11月には再結成のライブをした模様です。また音源を出して欲しいですね。ライブも観てみたい!

今日はCoastingのアルバムの紹介でした。
ではまた〜!

2014年12月3日水曜日

My Best Album of 2014

こんばんは。お久しぶりです。

今回は2014年のマイベストアルバムを決めましたのでトップ10のアルバムをアルファベット順でお知らせします。ちょっとしたコメントも付けて。

では!ゴーゴーゴー!!

 Blonde Redhead - Barragan
20年選手なBlonde Redheadの2014年作。今回も独特なサイケデリック感覚はいっそう研ぎ澄まされていますね。フワフワした浮遊感が聴いてて心地よいし、このストレ ンジな世界観は引き込まれます。ちょっと普通とは違うメロディを歌うカズ・マキノさんの魅力的なボーカルもやはり冴えています。

Fear Of Men - Loom
 
今回のベスト10では一番若手のFear Of Menの1stフルアルバム。インディーポップの型では到底収まりきらないダイナミックなロックを聴かせてくれてます。波間を漂っていくような音で聴きながらそのままゆらゆらしていたいアルバム。ダークなゴスっぽさとドリーミーさが同居してるのもグッド。

J Mascis - Tied to a Star

Dinosaur Jr.のJ Mascisのソロアルバム。90年代オルタナの延長線上にあるアルバムだとは思うんですけどそこのラインにプラスでガラス細工の様な精巧で奇麗なうたが乗っかってます。アシッドフォーク的な繊細で内省的な音世界でとても沁みます。バンドっぽい曲もまたいいですね。

Mac Demarco - Salad Days

Captured Tracksからの3rdアルバム。ダラダラしていてルーズなところがいい。キラキラと光るギターフレーズもグッド。80年代のダサさを10年代のカッコいい仕様にアップデートさせているところが憎たらしいくらいのセンスを感じますね。この今の2010年代におけるINDIEの金字塔的アルバムかもしれません。よい。

Pure X - Angel

地味に且つじわじわと来るPure Xの3rdアルバム。ドリーミーでチルアウトできてアンニュイでセンチメンタルでメランコリックで。と、横文字のオンパレードですけど一言とても良いアルバムなのです。聴いてて懐かしさと新しさも感じますし、まずグッドメロなうたを立たせているのが素晴らしい

Real Estate - Atlas

Real Estateの3rd。発売当初に聴いてるうちは過去作から比較してかなり洗練されている印象からしゃくに触ってよくないと思っていました。でも聴いているとそのうちそのアメリカンロックのマナーに裏打ちされた基本に忠実なロックサウンドがかなりよく思えてきました。洗練されていてシャープな曲達は飽きることなく聴けますね。

Spoon - They Want My Soul

SpoonのThey Want My Soulが今年度の新譜で一番よく聴きました。コンパクトな収録時間で何度もリピートさせて聴かせる魔力があります。収録曲は緩急自在で色んな曲がありますね。時にはスリリングにリスナーを煽り、時には包容力のある優しい曲も聴けたりします。という訳でSpoonが今年度ベストオブベストで決まり。

Stephen Malkmus & The Jicks - Wig Out at Jagbags

2014年1月の初頭に出たアルバムで意外と忘れている方もいるのではないでしょうか。90年代から10年代に続くオルタナまたはローファイの生き証人のマルクマス。まず曲の説得力が段違いです。かと言って力が入っているのかというとそういうわけでもなくて基本的にリラックスして聴けるのがいいですね。

Ty Segall - Manipulator

何枚アルバムをリリースしているのかよくわかってないTy Segallの2014年作。とてもロックしてる素晴らしいアルバムです。マックデマルコのそれとはまた違ったとびきりなセンスを感じます。曲の幅もとても広くて1時間近く収録されてるアルバムですけど決して聴きだれたりしないのがいい。マーニーピュレイター♪

Woods - With Light & With Love

Woodsいいですねー。大好きです。今作は彼らの集大成的なアルバムに現段階で位置づけさせられる名盤ですね。どの曲をとってもグッドメロで全曲シングルカットできるくらいの名曲揃いでもう最高。今後アルバムリリースされるでしょうけどこのアルバムを超えることはできるだろうかというくらいの快作です。グレート!!!

というわけで2014年のベスト10のアルバムを紹介しました。

聴けてないアルバムも多いですけどまあ今年もいいアルバムが多かったような気がします。また来年の2015年も期待ですね!!

では〜。

2014年9月7日日曜日

Fear Of Men - Loom



こんばんは!お久しぶりです。

今日の1枚は2014年4月に発売されたUKはブライトンのバンドFear Of MenのLoomです。

Fear Of Menを知ったのはたぶん2年くらい前で、Loomの国内盤にも収録されているBornあたりをYoutubeで聴いたのだと思うんですけど、良いメロディでインディポップっぽい佇まいに惹かれたのを憶えています。

で、初期音源集も出てしばらくして2014年にLoomというアルバムが発売されたとの話でFear Of Menってバンド良かったよなと思い出してYoutubeで試聴したらおぉ!これは良いと思った次第です。

素晴らしいアルバムで良かったので国内盤のCDを購入しました。

Loomの国内盤の帯には"Beach HouseがThe Smithsの楽曲を奏でているかのような圧倒的なクオリティ"という謳い文句が書かれています。

この表現をみてふたつのバンドとFear Of Menを結びつける共通したものは何だろうと考えてみると、「不安」「荘厳」「美しさ」「ノスタルジー」が浮かんできました。

Fear Of MenのLoomを聴いてみるとBeach HouseやThe Smithsの持つこれらの要素を多分に含んでいると気づくと思います。

聴いてる感覚的には本当に上記のふたつのバンドに近い感じだと僕も思いました。

全体的な印象の中でも特筆すべき点はうたで、不安な内容の歌詞を美しいメロディに乗せて歌うジェシカ嬢の優しくて儚いボーカルが素晴らしいです。

一定のトーンを守ってるんですけど表情や表現が豊かだと思います。とても魅力的なボーカルですね。
 
聴いててあぁ良いなと思わせる曲の良さも素晴らしいです。

そのボーカルの乗るダイナミックだけど細部まで行き届いた演奏も聴きどころ。上手く説明できないですけどガツンとくる演奏です。

印象に残るのはドラムが普通の叩き方をしてないなという点ですね。変則的な叩き方ではありますけどダイナミックな演奏を演出させていると思います。

最近のIndie Rock/Indie Popで良い女性ボーカルのバンドはないかなと思われる方いたら2014年はFear Of MenのLoomを推せますね!

良いバンドの好盤なので是非。

では!

2014年6月22日日曜日

Woods - With Light And With Love

こんにちは!いかがお過ごしでしょうか。

今日の1枚はアメリカのブルックリンはWoodsistレーベルから2014年4月にリリースされたWoodsの7枚目のアルバムWith Light And With Loveです。

7枚のアルバムをリリースしていくなかでメンバーが変わったり作風も徐々に変わっていますけど、今回のアルバムはWoodsの集大成なアルバムになっていると思います。つまりWith Light And With Loveは現時点で彼らの最高傑作であるということ、そして快作ロックアルバムだと豪語できます。

まず言えるのはやはりJeremy Earlの歌うメロディが素晴らしいということ。

今回のアルバムでもそこを起点にして聴けるくらいバッチリです。

憂いを帯びながら力強く歌い上げるファルセットにも近いような天使の歌声はますます炸裂しています。

歌詞について言うとアルバムには歌詞カードが付いていないのでネットで数曲の歌詞をみて僕は人間の孤独や苦悩などと言ったネガティブでどうしたら良いかわからない暗い部分にどうにかして「光」を当てたいという願いにも似た思いを感じました。

光を連想させる曲名も多いですし。

その中でもWith Light And With Loveというアルバムの表題でもある9分を超える曲では「どうしたら良いかわからない、どうしたら良いか教えてくれ」ということを歌っている部分がありますが、演奏ではふざけるな!と言わんばかりにギターを弾きまくっててこのアルバムで一番ロックな曲に仕上がってます。 

歌詞における苦悩と演奏における力強さとのミスマッチがとても印象に残る曲です。

この曲が収録されているという点でもこのアルバムの価値がありますね。

その他にも素晴らしい曲ばかりが収録されています。

牧歌的でトラッドを感じさせたり、フォーキーな温もりを持たせたり、ロック的なアンサンブルを聴かせたり、ピアノやオルガンの音色でほっこりさせたり、ときにはギャンギャンと痺れるサイケデリックな演奏であったり、と曲ごとに様々な色彩を感じられるアルバムであると思います。

ただ冒頭でも述べた通りどの曲もメロディが素晴らしいです。そこは一貫していますね。

そして10曲でおよそ40分という収録時間もアルバムとして個人的にジャストです。

ここまでざっと感想を述べてきましたが、2014年の上半期でリリースされた中ではかなり良い上質なアルバムになっていると思うので良かったら聴いてみてください。

そして2010年以来の再来日を切に希望します!!!!!

それでは!

2014年6月19日木曜日

Pure X - Angel






今日の1枚はアメリカはテキサス州オースティンの4人組バンドPure Xの3rdアルバムで2014年作のAngelです。

すごい素敵なアルバムであります。まずはその一言を。

とりあえず聴いてて思うのはすべての曲がこの世を憂いてるなーということ。

かと言って悲観したり暗いのかというとそんなことはなく、ひたすらにロマンティックで甘いムードを漂わせています。

いまここにある現実とは切り離して自分達の理想郷、桃源郷を目指したようなそんな感じの曲群。

それが曲名のLivin' The DreamやHeaven、Angelなど現世とは離れた言葉の数々に表れていますね。

それらの表してるぼんやりとした輪郭のないイメージを見事に曲で伝えているのではないかと思います。

鳴っているのはまるで天国からの音のようです。

このアルバムを聴いていると自分も世俗的なことは忘れてこの音に身を委ねていられます。

これがチルアウトなんだと思ってしまいますね。

あとこのバンドを聴いてて思うのはベースラインがとても良い!

憂鬱だったり甘酸っぱかったりと良いベースを弾きます。

赤キャップと髭面がトレードマークですね。

Real Estateとツアーを回ったりしてるようですが人気は出るんでしょうか。

大好きですけどね。

2013年11月10日日曜日

The Sea Life - Transitions

 

初めての試みとなりますがBandcampの音源レビューをしていきたいと思います。

Bandcampってブログに埋め込みして試聴も兼ねて紹介できるので便利ですね。

ではひとつ。今回はワシントンDCを拠点として活動しているThe Sea Lifeというバンドです。

The Sea Lifeはここ最近"Indie Pop"というワードで検索して聴いて良かったバンド。

Transitionsという4曲入りのEP。

ノスタルジックながらも泣き泣きではなく力強い演奏が良いですね。


激しくないCrystal Antlersという感じの印象も受けますし、The Flaming Lipsのようなよくわからない得体の知れなさも持っていますね。

音色的には非常にカラフルなんですけど、ノスタルジックでセピアな憂いたメロディを歌っていてそのミスマッチさがたまらなく良いです。

去年リリースのアルバムも良いのでそちらも良かったらー。

という訳で簡単ですけどバンドの紹介という訳で。


この感じだったら結構頻繁に更新できるかもしれないです。Bandcamp探訪ということで良かった音源を紹介していきたいですね。

では!

2013年10月29日火曜日

Foxygen - We Are The 21st Century Ambassadors Of Peace & Magic



こんばんは。いかがお過ごしでしょうか。

僕は元気でやっています。

今回はFoxygenの2013年作のアルバムWe Are The 21st Century Ambassadors Of Peace & Magicを紹介します。

Foxygen!本当にカッコいいですね!マジでイケてるロックアルバムだと思います。

チャーミングでストレンジさを持つサイケデリックなロックはまさに現代のThe DOORSですよコレは。

9曲で37分のこのアルバムを聴いてみると、激しく目まぐるしかったりときに穏やかに気だるく次々と曲が展開していくジェットコースターみたいなアルバムになっています。

こう書くと取っ付きにくそうというイメージも沸くかもしれませんが、そんなことは一切なくポップに聴けると思います。むしろとても聴きやすいです。明るめの曲も多いですし。

曲のメロディなんかをとってみてもm4の「San Francisco」 なんかは童謡的な懐かしさすら感じる素晴らしい曲になってます。

これ以外にも1曲1曲がアルバムのトータルとしての一部として統一感を持たせ、どれも変てこりんだけど特徴的なアイデアが詰まってる曲で聴いていて飽きないですし、何回でも聴けるそんなアルバムです。

このFoxygenのアルバムや去年のTame ImpalaのLonerismなどもそうですけど、古いと思われている60年代のクラシックなロックをここまで2010年代のバージョンにアップデートしている様をみると温故知新という熟語が浮かびますし、この脈々と歴史が続いてる感じが単純に嬉しいですね。

過去のものを引き継いで今と照らし合わせてカッコいい音を鳴らすというロックの醍醐味が存分に味わえますし、是非この「We Are The 21st Century Ambassadors Of Peace & Magic」を聴いてひとときのピースなマジックにかかってみてはいかがでしょうか。

また近いうちに更新したいです。

では!

2013年6月7日金曜日

Jeff Hanson - You Are The Reason

ある一人の男性シンガーが亡くなったのは2009年の6月ことである。

Jeff Hanson、素晴らしいシンガーだ。

原因は自宅での事故死らしい。

2006年のトクマルシューゴさんと全国を回った来日公演こそ行けなかったけど僕は彼のファンである。

魅力は尽きないけど、その透き通った透明な歌声が彼の最大のチャームポイントだ。

そしてその歌声を乗せるメロディーは感傷的で物憂げ、しかし確かな力強さが宿っていた。

冒頭から硬くて暗いはなしになってしまいましたが、本日紹介したい1曲はJeff Hansonの私的に一番好きな"You Are The Reason"という曲です。

まずはこの曲の歌詞をご覧ください。

You are the reason why you're here
You are the cause for all this fear
I'll let you know when I touched of this time
I'll let you know when I'm tired

You are the reason why you're dead
You are the cause for all this yes
I'll let you know when I've had too much of this time
I'll let you know when I've had too much

I'm trapped in a tube
I'm tied next to you
Air's running out
We're going too soon
I'm trapped in a tube
Tied next to you
Can anyone see
Oh yes we're going down
Oh yes we're going down
Oh yes we're going down
Down, going down

I am the reason why're you're here
I am the cause for this fear
I'll let you know when I'm tired this time
I'll let you know when I'm tired

「負の原因があなたにあって自分にもある、だから私達は落ちていく」という具合です。

暗い歌詞ですね...。

ただ下記に貼ったyoutubeで曲を聴いてもらうとおわかりになると思いますが、どこまでも爽やかで雄大な力強い楽曲になってます。






こんなとてつもない良曲を書くシンガーは本当に希有だしもっともっと作品が聴きたかったというのが悔しいけどありますね。

ちなみにJeff Hansonの作品は3rdまでのアルバムがアメリカのワシントン州はオリンピアのKill Rock Stars Recordsからリリースされています。

この曲に引っかかった方がいらっしゃったら1stから順番に聴くのをおすすめします。

"You Are The Reason"は1stアルバムの「Son」に収録されています。レーベルのBandcampで聴けるので良かったらアルバムを通して聴いてみてください。

http://killrockstars.bandcamp.com/album/son-2

今回は偉大な故人の素晴らしい曲を紹介しました。

何故いま紹介したんだろうと自分でも不思議な感覚ではありますが、Jeff Hansonという素晴らしいシンガーを忘れないために記録として残しておきたかったのかもしれません。

では!

2013年5月21日火曜日

Indie Rock Playlist

皆さんこんにちは。お久しぶりです。

今日はアメリカのINDIEな音楽文化を支えてる屋台骨な部分にスポットを当てて紹介します。

INDIE ROCK PLAYLISTというサイトがあります。US INDIE(と言っても今や知名度はメジャー)なロックバンドたちをこれでもか!というくらい詰め込んだ素晴らしいプレイリストです。毎回新しい発見を探しに僕も毎回ダウンロードして聴かせてもらっています。

しかも無料でDLできるので聴くぶんには良いと思います。単純に楽しいですよ。

制作者の意図として考えられるのは、少しでもこういう音楽に触れてもらって良いものを発見して実際買いにいってもいいし、iTunesやアマゾンでDLしてもお金は回るのである種の活性化になるんではないかという思いがあると僕は推測します。

こういう草の根活動は世界各地で行われてるはずです、各地の旬な音楽を紹介してるブログも散見するし。

とりあえず、良いサイトなのでこういう形で紹介しました!是非みてもらえると良いと思います。


↓↓↓↓↓
http://theindierockplaylist.com/

2012年12月13日木曜日

Climb The Mind - とんちんかん



こんにちは。

今年もあっという間に過ぎてますがもう師走ですね。皆さんいかがお過ごしでしょうか。

今日の1枚は2012年12月12日にstiff slackからリリースされた名古屋の至宝Climb The Mindの初期音源集「とんちんかん」です。

2ndアルバム「ほぞ」が発売されてから早2年。次回作を期待する声は大きかったんじゃないでしょうか。そんな中2012年は新作7インチのデスマッチ、そして今回のとんちんかんとリリースが続きましたね。いちファンとしてはとても嬉しいことです。バンドの新旧を新譜として聴けたわけですから。

バンドサウンドが一番激しかった頃の音源集その名もとんちんかん。

ほぞと同じくらい素っ頓狂で意味深なタイトルですが、その内容はとても素晴らしい。

今回は主観と私感をメインにとんちんかんを紹介していきます。

僕がクライムを知ったのは元々1stアルバム「よく晴れた朝は地下を探索しに出かけよう」以前の2008年でした。

初めてMyspaceで彼らの音を聴いたときはあまりにもカッコよくて当時アップされてた3曲、信号機、優しいサイクルを、サブカルチャーエンジニアリングをひたすらリピートしたのを憶えています。

この3曲はとんちんかんでばっちり収録されてて改めて聴いてもやはり新鮮でカッコ良いです。

この時期のクライムは複雑で何をやってるかわからないけど、めちゃくちゃエモくてカッコいいというのが最大の魅力。

eastern youthが焦燥に駆られ過ぎて、どうとち狂ったか変拍子・変展開オンパレードのテクニカルなマスロックをやってる様な感じ。と大袈裟じゃなくそう思います。

日本語のエモーショナルなロックとテクニカルなマスロックのナチュラルな邂逅というのが言えると思います。

とんちんかんでは歌詞カードも付いてますが歌詞もすごい。

「!」とか「?」という社会への疑問符が強烈に投げかけられています。山内氏の持ってる問題意識はとても感じるものがありました。なので歌詞カードを眺めながら1度聴いてみることをオススメします。

Climb The Mindは2ndのほぞで日本語ロックの金字塔を打ち立てたと思ってますけど、その源にはこういう激しくヒリヒリしたものがスパイスとして隠されていると思うと、やはりバンドの進化(深化)や一筋縄ではいかないこのバンドの魅力を感じます。

今回のリリースで今までほぞの印象が強かったクライムファンは驚くでしょうし新たな魅力も感じてもらえるんじゃないかと思います。

全9曲入りClimb The Mingの初期音源集とんちんかん。最後は情景の浮かぶ静かなギターインストで締めるあたりも粋でした。

以上、ザッと書いていきましたけど少しでもバンドと音源の魅力が伝われば良いなと思います。

では!

AOTY 2021(年間ベストアルバム)

どうもです。お久しぶりです。 今年は年間ベストをちゃんと決めようと思って選びました。 前置きはおかずいってみましょう。 それでは!2021年のベストアルバムTOP10です。 10.Nation of Language - A Way Forward(11/5 P...